クレヨン王国月のたまご(PART3)
- 作者: 福永令三,三木由記子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1987/11/10
- メディア: 新書
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やっと再開できた二人のシーンから、物語はスタートします。しかし、その感動もさめやらぬうちに、三郎が倒れてしまいます。地底から脱出してくるときに飲んでしまった「にくしみの青い水」のせいです。まゆみとストンストン、アラエッサは必死に看病をし、三郎を助けようとがんばります。
ここへきて、話は単純な「愛と冒険の物語」から一歩先へ踏み出します。ダマーニナの登場、そしてダガーら一味の台頭。それだけでもややこしいのに、勘違いナルマニマニ博士まで出てきて。もうジャマしないで!勘違いやめて!あぁ、そうじゃない!と。もう大変です。
どんどん先が読みたくなります。
クレヨン王国では死んだことになっている三郎とまゆみを祭るための神社が建立されることになり、その起工式にカメレオン総理が出席するというニュースが一同のもとへ飛び込みます。状況を知らせるため現地へひとり向かったまゆみに迫るピンチ。ど、どうしよう!と思ったら、もちろんそれはちゃんと三郎に伝わるのです。指に走る激痛として。
「おい!すぐ出発だ!まゆみがあぶない!」
つながっている二人ってすばらしい…。
しかしこのへんからほんとに政治やら人間の黒い側面やら、そういうぐるぐるした話になってきて、いわゆる「クレヨン王国シリーズ」としてちょっと異色の感じがただよいはじめます。初めて読んだのは小学生か中学生のときだったから、なんだかちょっとおもしろくないとい思ってしまった記憶が。今はまた違った読み方もできるようになりました。年をとるのも悪くないものですね。