クレヨン王国黒の銀行
- 作者: 福永令三,三木由記子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1988/12/10
- メディア: 文庫
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中学一年生の女の子美穂は、山奥に一人暮らしているおじいちゃんの家へ遊びに行きます。ふもとの町の銀行員、彰子の愛車で山へ向かった美穂ですが、山道の途中で助けた男女の二人連れはなんと銀行強盗!車をのっとられ、途方にくれながらとぼとぼ歩いていた二人は、雨宿りしていた洞窟でクレヨン王国黒の銀行のキャッシュカードを拾います。黒いものならなんでもあずけたり引き出したりできるこの銀行。美穂と彰子の考えた強盗撃退の方法とは…。
ダムの建設予定地になってしまった山を、大事な自然を水の底に沈めてしまうことなんてできない!と、守ろうとがんばっているおじいちゃん。そんなおじいちゃんを大好きな美穂や彰子。みんなの気持ちが呼び起こす奇跡が、私をとても幸せにしてくれました。
強盗だって、やっつけるのではなくいい人にしてしまう、福永さんらしいやさしい物語。あ!っとおどろくストーリー展開。そしてすてきなエンディング。いい!
「黒」と聞くとそれこそ暗い、悪いイメージを思い浮かべがちな私でしたが、そんなイメージも吹き飛ばしてくれる!ステキな黒の銀行でした。