心のなかの冷たい何か

chiekoa2005-05-28

会社を辞め、ふらっと一人旅に出たわたしこと「若竹七海」は、その途中で一ノ瀬妙子という女性と知り合います。そのときはしばらくいっしょに過ごしただけで、そのまま別れた二人でしたが、その年のクリスマス直前、七海はふいに妙子から電話で「クリスマスを一緒に過ごさないか」と誘われます。ところが約束の日を待たずして、妙子は自殺未遂をし、植物人間に。そしてその妙子から七海のもとへ送られてきた不気味な「手記」。妙子の「友人」として、彼女の自殺がどうしても信じられない七海は調査を開始しますが…。

これだけ読んでもよくわからないところが…と思っていたら、この本は「ぼくのミステリな日常」の続編だったんですね。そっちを先に読むべきでした。でももう読んじゃったし!

ミステリィを読んでいて、最後のタネあかしで「あれ?そうだったの!」と思って最初の方を読み返すということはよくあるのですが、この本は途中でもう「あれ?」となってしまい、戻るハメになりました。こういう引っ掛け方ってすごいなぁ。しかも何度も戻りました。だってややこしいんですもの!!

そして、おもしろいはおもしろかったのですが、読み終わっても、イマイチすっきりしない私…。頭悪いかも!主人公の七海が探偵役で、捜査をしていくわけですが、何がどこでどうして「わかった」のやら、真相に近づいたのやらがわからず、いつの間にそんなことに?みたいな。で、えーと、結局どうなったんでしょう。そもそもなんでこんなに一生懸命捜査をするのかしら…。なんか、どんどん七海が自分で自分を追い詰めていくようで、苦しくて、読んでいて痛々しい感じすらしました。この辺も、一作目を読まないとよくわからないのかなぁ。しかし、このタイトルは秀逸だと思います…。